日日是好日

ひらめいたテーマをつらつらと

禅のことば散策①「日日是好日」

盛夏の7月になりました!

暑かったり雨だったりで、体調も崩しやすい時季ですが皆さんいかがお過ごしでしょうか?

 

今回はですね~

また思いつきで禅のことばを散策してみようのコーナーを開催します!

いまさら聞けない!シリーズもまたそのうちに書きます。

 

お付き合いください(^^)/

禅のことば散策①は日日是好日」(にちにちこれこうじつ)です。

さあ、行ってみましょう!

 

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例によって、たくさんの考え方の中の一つとして読んでくださいね!

 

禅のことばってどんなことば?

まずはここをおさえておきたいと思います。

禅とは…と、語りだすと長くなるので、

ごくごく簡単に言いますね。

禅とは、坐禅のことです。つまり修行方法です。心身を調える修行というとイメージがしやすいと思います。

皆さんは禅問答という言葉を聞いたことがありますか?

誰かの会話を聞いて、禅問答のようなやり取りだと思ったことがある人もいるかもしれません。つまり意味がよくわからない問答ということですね(笑)

 

本来の禅問答はそのまま禅のお坊さんの問答という意味で、わけのわからないことという意味はありません。

傍から見るとわけがわからなかったもんでそういう風に定着してしまったんでしょう。

 

ではここで禅問答の例を出しますね。

現代風アレンジバージョンです。

 

 

喫茶去(きっさこ)「まあ、お茶を一杯どうぞ」

 

けーくん(あなたの幼なじみ。明るいけどよく黄昏ているちょっと変わった友達)は、ある日、

「お寺に行って修行しよう」

と思い、近所の禅寺へ行きました。

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『お茶にごす』5巻より

けーくん「修行しに来ました」

住職「あなたはここへ来るのは何回目ですか?」

けーくん「はじめてです」

住職「そうですか。まあ、お茶を一杯どうぞ」

 

~数日後~

禅寺での修行から帰ったけーくんは、もう一度修行に行きたいと思いました。今度は友達のまーくんも誘いました。

 

けーくん「また修行させてください。今回は友人を連れてきました」

まーくん「よろしくお願いします!」

住職「ここに来るのは何回目ですか?」

けーくん「二回目です」

まーくん「はじめてです」

住職「そうですか。では二人ともお茶を一杯どうぞ」

弟子のえーさん「けーくんは二回目なのでお茶はいいんじゃないですか?」

住職「えーさん、お茶を一杯どうぞ」

 

はい。

いかがでしたか?喫茶去という禅語のお話でした。

住職は何が言いたかったんでしょうね。わけが分からないとはこういうことです(笑)

 

そのままに受け取れば、みんなを平等にもてなす住職の人柄を示す話に見えます。

ではちょっとひねって受け取ってみようと思います。

お茶には作法があります。

はじめて来た人にお茶を出すのは、その人がどれほど作法をわきまえているか見るためかもしれません。

二回目の人にお茶を出すのは、一度目からどれほど成長したかを見るためかもしれません。

いつも一緒にいる弟子にお茶を出すのは、今日の弟子の調子を観察するためかもしれません。

 

答えはわかりませんし、確かなものはありません。

しかし禅問答のことばの後ろに隠れた真意を探さなければならないのは間違いないと思います。喫茶去。皆さんはどう解釈しますか??

 

つまり禅のことばとは、字義通りではない、浅からぬ意味を含んだことばということです。

 

禅のことばの雰囲気が掴めたところで、話を進めていきましょう!

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日日是好日の意味を探ろう

さっき禅のことばには隠された意味があることがわかりました。

では日日是好日にはどんな意味が隠れているんでしょうか。

 

今回は問答の部分は割愛させてもらいます。問答の中に出てくることばなので文脈が大切じゃないの?と思われる方もいると思いますが、あしからず。

問答が気になる方は『碧巌録』という禅語録の第六則を調べてみてください!(丸投げ御免!)

 

解釈その1

 

とりあえず字義通り解釈してみましょうか。

「一日一日が好い日である」でいいと思います。ほんとにそのままです(笑)

 

さてこのことばにどのような印象を持ちましたか?

私は初めてこのことばを知った時、なんとなくポジティブな感じの印象を持ちました。

しかし、何も上手くいかない日が来たとき同じことが言えるのかって話ですよ。たぶん無理でしょ。ポジティブなイメージがあった分余計に綺麗事に聞こえてきます。

 

そう考えるようになった私は困りました。「日日是好日」に説得力がなくなったからです。そこでもうちょっと考えてみようと思いました。

 

みなさんも一緒に考えてみてください。このことばに隠された意味はなんでしょうか。

 

解釈その2

 

私は漢字に注目してみました。

  • 「日日」はなぜ「にちにち」と読むのか。「ひび」じゃダメなのか。
  • 「好日」もなぜこの字を当てたのか。「良日」じゃダメなのか。

この漢字問題を考えるとモヤモヤが晴れていきました。

 

これも印象の話ですが、

「にちにち」には独立性、「ひび」には連続性がの要素が強いような気がします。

「その日その日」と「毎日」と置き換えると少しわかりやすくなります。

 

そして、想像ですが「良日」ではなく「好日」を使った理由は、「好日」に良い悪いを超えた意味を持たせるためだったのだと思います。「良日」を使えば「悪日」という発想がセットでついてきてしまうので「好日」としたのではないでしょうか。

 

もう少し言えば「好日」の中には良い日も悪い日も含まれています。

 

何が言いたいか見えてきませんね(笑)

 

そんな時はたとえ話です('ω')ノ

 

ワンピースが使いやすいのでワンピースから(笑)

 

主人公のルフィが船長を務める麦わらの一味は、東の海から海賊の墓場と言われるグランドラインに航路をとります。

グランドラインは天候の予測ができず、東の海では想像ができないほど過酷な航海になります。

そんなとんでもない海にあっても麦わらの一味は陽気に波を超えていきます。

嵐が来たからと言って今日は悪い日だと落ち込むことはありません。

晴れの日は晴れを楽しみ、嵐の日は嵐を楽しんでいます。

彼らにとって一日一日が命がけの好日であるということです。

 

私たちが良い日や悪い日だと感じるのは、連続性のある「ひび」の中で比較をしているからです。

今日は昨日より晴れているから良い日。今日は上司に叱られたから悪い日。それは叱られなかった日と比べてそう思うってことですよね。

 

それは一種のとらわれです。

「その日」自体には良いや悪いという性格はなく、「私」が色を付けているにすぎません。

日日是好日」にはそういった良い日悪い日というとらわれを離れて、一日一日を生き尽くしてみようよという隠された意味があるのではないでしょうか。

 

文字に起こすとのって難しいですね~

分かりにくくてごめんなさい!

 

 

好日を生きるために

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この写真は良い天気ですか?悪い天気ですか?

そうですね。好い天気ですね!

 

一日一日を生き尽くすと言いましたが、一朝一夕でできるものではありません。少なくとも私は急にやれと言われても…。です。

ですが、訓練することができます。

 私は最近、Instagramで空日記を始めました。

その日の空を撮って投稿しています。日ごとに違う空を観察するのが結構楽しくて、好い天気だなーと思いながら空を見上げています。

https://www.instagram.com/nanisora_/

 

 これがとらわれを離れる訓練になるかはわかりませんが、以前よりも心にゆとりができたような気はします(笑)

 

相田みつをさんの詩の中に

 

雨の日には雨の中を

風の日には風の中を

 

ということばがあります。

まさに日日是好日

雨の日には雨の中を歩けばいいし、風の日には風の中を進めばいい。

晴れの日に休憩してもいいし、雪が降れば雪かきすればいいんだって感じですかね(笑)

その日の精一杯の生き方をしたらいいんだなと。

でも、こうあるべきだと思っていると、風の日に外に出ようと思えなし、晴れの日に休憩してもいいと思えないかもしれない。

 

だから好日を生きるためには、少し勇気を出さないといけないですね!

今までこうしていたから今日も。

と思わず、今までこうしてきたから今日はこうしてみよう!と思える勇気とチャレンジしてみる勇気があればきっと!

 

「日日が好日である」と思いながら過ごせるんじゃないでしょうか。

 

感想ぜひ聞かせてくださいな。

 

今回も思いつくままにはじめて、なんとなく終わります(*'▽')

ごきげんよう(^^)/

 

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